仕事は、誰に対して、誠実でないとだめか?

  • 投稿 : 2014-06-16
  • 更新 : 2014-11-16
■僕の結論

報酬を直接保障してくれる人をお客だと考えて、その人にたいして誠実になったほうがよい。

社会(世の中)に対して誠実になるというのも一つの考えだけど、それは短期間で報酬を最適化してくれないと思う。


商売慣れしてない人たちは、結構勘違いしやすい要素な気がする。

理想論を掲げる人たちの多くのは、実際には、自身の美学にたいして誠実であろうとするだけで、本当はお客さんの為でもなんでもない場合が多いと思う。

エンジニアなら、デスマにならないとか、仕様変更されないとかそっちのほうが実は最優先的な話なんだと、話をよく聞いていればそんな気がする。


プロジェクトはよく炎上し、多くの人に迷惑をかけたあげくに失敗することもあった。
まだ新入社員で意識が高かった私はこれを横目で見て誠実ではないと感じた。
だから見積もりに時間をかけ、自分なりには細かく計画も立てた。
言い方を変えた。
「最低限これだけやらないと成功することは難しい」
「ここまでやってようやく成功できるかどうかのギリギリライン」
というような表現をした。決め言葉として使ったことはないけれど
「僕は何一つ包み隠さず言ってます貴方のことを考えてます誠実です信じてください」
「自分が考える限りこうするのがベストだ」みたいな思い上がりがあったのだと思う。
自分の提案が、先輩よりお客様のためになっている、とか勘違いしてた。

失敗するか成功するかぎりぎりのものを持ってくるやつはただのバカだ。
心の底ではそう思っていたとしても、成功するといいきらないとだめなのだ。
ここでは誠実さとか正直さなどというのは悪でしかない。
営業さんはうそつきだ
たとえば、炎上してても、少々お客に迷惑がかかっても、それでもお客はそれでも満足している場合があるんですね。

でも、デスマが嫌だとか、そのプロジェクトで苦労している人が結果として出てることに目を向けすぎると、なぜか、お客さんに対して誠実でないかのように思うだけだと思う。

予算内で、最大限の買い物をしたいと考える顧客に、予算以上のものを持っていても相手にされるわけがない。

昔なら、炎上しながら出来上がったのソフトウェアの入った「携帯電話」が、喜ばれて使われているという現実だってあった(^^)。最終顧客が一般ユーザのケースを考えると、すこし見方がかわるかもとは思う。


営業といっても、業種や地域によって違いがある

関西(大阪)圏では、値引き交渉されることが前提だというのがあるので、関東(東京)圏の一発勝負とかの見積もりを持って行ったら、たぶん泣きます。逆でも通常は泣きます。

またはったりが通用する業種と、そうでない業種があります。はったりを使うと後で賠償問題にまで発展する業種(業界)もあるので、はったりを使えばよいという話でもない。まあ、営業は空気を読める人がほとんどで、そのあたりはよく知らなくても肌で感じられる人が多い感じではある。

相手にもよる

窓口がエンジニアで、営業が誠実な態度なら、まあ受け入れられやすいかもしれないが、たいてい窓口はエンジニアではない。相手も営業か、営業気質なので、その気質にあわせないと、意味がない。

共通言語が違うんですね。この程度は、(不安材料があっても)成功すると言い切ってもよいという条件がちがうということ。

仕事は、誰に対して、誠実でないとだめか?

報酬を直接保障してくれる人に対して、誠実な方が、効率的だと思う。

営業とエンジニアでは、報酬を直接保障してくれる人が違うんですよ。

どちらも会社に雇われているサラリーマンだけど、その報酬体系と仕事内容も違う。

エンジニアに対して、お客さんのことを考えろというのは、たいていの場合、エンジニアの我儘(自分勝手)を押さえつける方便であって、実際に、お客さんのことを考えろと言ってるわけではない場合が多い。

営業がお客さんを大事にしないといけないというのは、金づるだから大事にしないといけないという意味合いが強い。金の払えなくなったお客は、客じゃないというスタンス。

エンジニアだって、フリーランスになれば、急に思想をかえてくる人もいるし、また、あからさまに営業気質を取り入れる人たちだって数多いところをみれば、「直接報酬を保障してくれる人(お客)」を大事にすることの重要さがわかるかと思う。

最終顧客は、エンジニアにとっては、お客さんじゃない可能性のほうが高い。

仕事を取ってきた営業に、責任があるのか?

リーダーが出社拒否し、若手がうつ病になった挙句に転職先も決めずに退職し、中堅が代わる代わる病欠しながら週末も昼夜も問わず現場に居つづける、
そういう状態にならなければプロジェクトは終わってくれない。
一つプロジェクトが失敗すれば、関わった担当者の半数はその先の人生が変わる。
あなたがIT業界にいるなら、という前提でだが・・・ >いざ失敗したら、担..
その個人に、全ての決定権があるわけじゃないので、そうとも言い切れないと思う。

炎上しない仕事だけを引き受けるという会社方針だって立てられるが、そういう仕事だけだとエンジニアを養っていけないとなれば、炎上するのが分かっている仕事も引き受けるのが会社というところだと思う。

会社によるけど、初めから「炎上する案件」だと判別して、それで赤字幅はどの程度にしておくか?ということまで決定してやっているところも実はある。でも、実担当者たちには秘密になっていることも多い。

まあ、うまくいけば赤字幅を減らせる可能性もあるので、少々炎上して不幸になっても、頑張ってもらうほうが結果としてよいという判断なのかもしれない。

だって、本当に会社がデスマになるような仕事を引き受けないことにしようとして、それが営業だけではできないとなれば、エンジニアを監査役におくぐらいできるでしょう?でも、そうしない。

これで、プロジェクトで、「できないエンジニア」に批判が集まるのとにたような感じなんだと思う。現状の原因を、安易なところに原因を求めがちで、実際にはそれは大した問題ではないということにすら気づけないんじゃないかなと思う。



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