「通勤手当なんて廃止すべき」で考える、マイルドな煽り手法について

通勤手当なんて廃止すべき - Chikirinの日記
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20150110
これ実際どーなんでしょ
ちきりん「通勤手当なんて廃止すべき 」って…

そもそも、通勤手当は、働きたい場所が近くにない人向けの救済支援だという側面もあることを忘れがちだと思う。煽られると、かなりの人が忘れる。

あと、「家賃差額」というパラメータは、固定で無くて通勤手当が廃止されれば変化する可能性があるものだというのも、煽られると忘れがちだと思う。

文章にまとまりがなくて、全部読めないという人向けに先に書いておく


通勤手当なんて廃止すべき

通勤手当を廃止させるのが目的で無くて
なにが目的なのかを見失うと、
本来の希望を実現できないと思うんですね。

たとえば、通勤地獄?を解消したいという希望で
通勤手当を廃止すれば実現できるよという話にのって賛成したとして
どうなるかなんですね。

通勤手当をなくさせるためには、
通勤手当が不公平であることを示せばよいんだけど、
論理の組み立てが、どうなってるのかをみないとダメだと思います。

A) 会社から 2駅の A駅近くに住むと、家賃は 10万円だが、通勤定期代は月 3千円、通勤時間は 15分

B) その駅から 10駅(合計 12駅)離れた B駅近くに住むと、家賃は 8万円になるが、通勤定期代は 1万円、通勤時間は 1時間 5分になる
↑

会社が通勤手当を支給すると、B駅在住の方が実質的な生活費が 2万円増えるんだよね。(両方とも通勤定期代の負担はゼロ。ただし家賃負担が B駅選択の方が 2万円安いため)
通勤手当なんて廃止すべき - Chikirinの日記

不満がある人たちは、恵まれた人たちのことが分からないので、煽るのも簡単なんだろうなぁと思う。

大手企業では、家賃補助とかいう制度がある場合が意外と多く、
近くに住むと家賃が高くなるが、その分家賃補助も増えるということで、
もう少し公平になるようになってる場合もあります。

通勤手当の制度を残しながらも、通勤地獄をなくす方法はいろいろあるのに、それを考えさせないというのが、煽り手法の怖いところだと思います。

ローンの人も、ローン利子補助とかあるところもあるよ。

まあ、この手の福利厚生は、独身者に限るとか、年齢は何歳までとかいろいろ制限をつけて、縮小化しようという傾向にはあるけど・・・。

家族手当なんてなくすべき

「主人は上場企業勤務ですがアベノミクスでもほとんど給料が増えません。そこで、私は正社員の口を探したのですが見つけることはできなくて、結局パートの勤務時間数を増やしました。以前は年収100万円で長時間勤務になってからは年収180万円(月収15万円)になりましたが、月給から社会保険料や所得税、住民税などが引かれるようになったため手元には12万円しか残りません。さらに痛かったのは、夫がもらっていた家族手当の配偶者分(月額1万円)がカットされたこと。夫の会社では配偶者の年収103万円を超えると、配偶者分が出なくなるのです。一生懸命働いても損ばかり。それに引き替え、旦那さんの年収が高い近所の奥さまは働いていないだけでなく、家族手当までもらえる。そんなの不平等です。こんな家族手当の基準は、格差を助長するだけです」
なぜ、共働きの妻は夫の会社に「家族手当なくせ!」とブチギレるのか プレジデント・マネーNEWS:PRESIDENT Online - プレジデント

同じ論理は、家族手当にも使われています。

まず最初にありきは、「家族手当の廃止」という部分であって、
それをどのように演出して煽るか?という論理の組み立てなんですね。

正社員の口を探そうとおもったら、正社員の口がないのが不満なのに
いつの間にか、楽して家族手当をもらっている人に不満の矛先を向けて
本当の目的を見失っているという感じではないでしょうか?

それとも、家族手当をなくせば、正社員の口が増えると思っているのかもしれません。

不公平だというのと
平等に同じ苦しみを味わうべきだみたいなのと
そういうのが混ざっているんじゃないかなぁと思う。

年功序列なんてなくすべき

実は、この手の論理は、昔から使われて実践されてきたわけです。

これは、昔に比べて実現できたわけですが、この影響でどうなったか?なんですね。

本当は、同じ仕事をしていたとしても、経験年数が増すほど作業効率とかいろいろ変わる部分があるのに、そういうのは評価対象にはなかなかならないという弊害がでてきていると思います。

同じ仕事をしているから、成果もほんの少ししか変わっていないからということで、給料はそのまま伸びないという現実が待っていることに、煽られていた人は気づかなかったんですね。

特に、若者は気づかなかったんですよ。

また、給料が最初は安く抑えられて、その分があるから、年功序列制度が維持されていたわけですが、
結局、最初の給料の安いのが少し高くなった程度で、浮いた経費(人件費)は企業のものになったと考えることもできます。

再分配率が悪くなっているということです。

経済原理の無視した方策は、うまくいかない

住宅を持たせるために、住宅減税をするとか、住宅補助をするとかは経費(コスト)が掛かります。
これが上手くいくのは、そのほうが得だからという経済原理が働くからで、
でもって、国か企業がそれなりの負担を代替わりしてるから、うまくいくんだと思います。

通勤地獄をなくすために、通勤手当をなくすのは?
通勤手当と同額を給料として支給するという路線で、
会社としてのコストが増えるのなら、うまくいくとおもうけど、
上記の例でも、コストが増えない(同額)では、家賃差額にならないという現実が待っていると思いますよ。

それは資本主義という経済というものが存在するからで、
お得なものには人が飛びつくと言うことで、価格が妥当?なものになりがちだという原理だと思います。

だから、近くに住んだほうがお得になれば、遠くの物件の家賃が下がるという可能性だってあるし、
逆に近くの物件の家賃が人気がでて上がるという結果になるかもしれません。

パラメータは、通勤手当だけでないというのも、煽られると忘れがちだと思う。

大事なことは、コストをかけずに問題を解決しようというのを信用してはいけない

大事なことは、

・問題を問題と認識し、
・問題を解決するためにはなにをすればいいのか
という方向で思考することです。

問題を「仕方のないこと」「我慢しよう」と考えてしまい、「できない理由」ばかり声高に叫ぶ人が増えてしまうと、世の中は進歩しない。
通勤手当なんて廃止すべき - Chikirinの日記

頑張って簡単にできることは、通勤手当をなくすことであって、
働く場所が近くなることではない。

そもそも、通勤手当は、働きたい場所が近くにない人向けの救済支援だという側面もあることを忘れがちだと思う。煽られると、かなりの人が忘れる。

近くに働くところがない、
近くに働くところがあるが、働きたい場所ではない
とかいろいろあるとは思うよ

大昔は無条件に認めていたけど、最近は月x万円まで支給とかに変わってるとおもうけどね。

おまけ

まずは通勤手当を止めたらいーんじゃないでしょうか。会社が通勤手当の 2万円を給与として払えば、Bさんは間違いなく、もっと近くに住もうと考えます。

会社の負担額も Bさんの生活費も変わらないのに、Bさんの通勤時間は短くなるんです。
通勤手当なんて廃止すべき - Chikirinの日記

僕が読み違いをしている可能性が高いけど一応。

・通勤手当 1万円
・家賃差益 2万円 ->実質の給料になるのでは?

会社が、通勤手当をなくして、2万円を支給すれば
会社負担が変わらずに ?(たぶん間違い)
近くに住めるようになるよ

って話ですが、
通勤手当は1万円なので、会社が負担増にならないのは1万円支給の場合だけ。

僕の読み間違いで無くて、本当に間違いであったとしても
この程度では、論理は崩れないです。

そのあたりも、煽られていると、少しの間違いを見つけて、やっぱりおかしいと思うわけです。
しかしおかしいのは、その部分じゃなくて、全体がおかしいのかもとおもうけどね。

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