プロジェクトマネジメントでは、原因追求は時間の無駄

  • 投稿 : 2014-11-02
経験豊富な優秀なプロマネなら、原因追及に意味があることが多いとは思います。
(まあ、そんな人は、ごくわずかしかいないので、多くの場合、無駄といえるんだとは思う)

バグを作りこむのはなぜか?の原因追及結果に、
担当者の技術が低すぎるからとなったら、ダメなケースもあるというのが理由です。

担当者が技術が低すぎてもバグを作りこまないようにという方向で原因追及しないとダメなことがあるわけで
そのあたりが原因追及手法の難しいところだと思います。

プロジェクトが上手くいかない要素

・もともと予算が足りない
・もともと人が足りない
・もともと納期が短い

まあ、この3点の要素が原因であることが大きな原因である場合が大きくて
でもって、その要素は固定パラメータで、変更できませんという制約がかかっている場合が多いから。

解決策もほとんどなくて、現場に頑張って守ってくれという圧力をかけることしかできないプロマネもゴロゴロいる。
その時の圧力に、なぜそうなったのか?とかいう原因追及がつかわれることがある。
でも、「もともと人が足りないんだボケ」ということは言えないことがほとんど。

炎上したプロジェクトでは、
朝礼、終礼などが実は重要な場合があったりもする。

現場からすれば、時間の無駄で批判されるんだけど、
一致団結して頑張るという路線を持たせるためには、かなり重要。

まあ、実際には、不満をいう奴は殺すみたいな圧力に使われているような気はするけど、
キレイごと言っていては、プロマネはできない。

情報共有も実は現場では評判がわるいこともある。
その情報が現場で便利に使えるものはそれほどでないが、そうでないものに関しては評判悪い。

でもってプロマネが情報共有したいと思っているのは、評判が悪いほう。
だってプロマネにとっては情報共有でも、現場にとっては必要ない情報を登録する作業にしか過ぎないんだから。

まあ、プロマネで、理論通りキレイごとで出来る人はほぼいないとおもうけど、
最後、カリスマ性か人間性の善しあしとかが、決定打になったりはするかなぁとは思う。


少しは、現場の人たちの気持ちが分かったほうがよいケースもある

一人ひとりがリーダーたれ、というのはそういうことだ。
プロジェクトマネジメントで大切な たった3つのこと

それなりの報酬をもらってないのに、リーダーたれとか言われても困るんだけどというのが、現場の本音だし、
そういうキレイごとが大好きなのは、現場で無くて、プロマネとか管理する側だけ。

一人一人をリーダーと同等に扱いましょうと言う意味合いと
担当者だけどリーダーと同じ意識で仕事しろとでは、
その意味するものが全然違う。

原因追及で意味があるケースは、僕はほとんど見かけたことがない

会議の内容も問題である。会議は、調査結果の報告や現状分析のレポートを読むだけ。原因追求と言いながら、工程遅れや予算オーバーを惹き起こした者の吊るし上げ。役職者の昔の経験と栄光に基づく自慢話や、若手に対する罵倒や怒声を伴う恫喝。このような会議では、いくらファシリテーターが頑張っても意味がない。
メルマガ 「プロジェクトマネジメントにちょっと役立つ話(その2)」

圧力かけると、表面上の問題が解決されることはある(苦笑)。
当人たちは原因追及しているつもりなんだけど、たんに圧力かけているだけという話。

こんな追及されたら面倒だとか
こんなばかげたことには付き合えないとかで
仕方なく、しぶしぶ現場の方で解決して、何もなかったことにする場合もあるとかないとかなので・・・。

まあ、結果だけ見ると、解決できてるけど、
原因が分かってるわけでも何でもない。
でもって、必ず再発するというのが特徴。

原因が分かってるのに、なんども再発するものは、
本当は原因がわかっていないのとほぼ同じ。

真相追及には意味がなくて、どう対応するかのほうが重要なことが多い

たとえば、「君の言っている退職理由は納得できない。説明にも矛盾があるし、他に本当の『辞める理由』があるのではないか」と問いただしたとして、部下は果たして「実は」と、本当の理由を口にするでしょうか。もし、その理由が嘘だったとして、部下は本当の理由を上司に伝えられないからこそ、嘘の理由を考えたわけです。そんな心境にある部下が、本当の辞めたい理由を話すはずがありません。
"原因追及"や"真相究明"は時間の無駄!部下の仕事を辞める理由に「嘘」を感じた時の対応方法 | U-NOTE【ユーノート】

引用先はプロマネと関係ない話だけど、
原因追求や真相追及をしたところで、意味をなさないことがおおいという分かりやすい事例ですね。

なぜ、なぜの追及は、
解決手法にたけた経験を持っていない人がやってもその効果を示すことはできない。

本当の退職理由を言わない部下の
本当の理由を察することはある程度可能だし、
それに対してどうすることができるかというのもある程度可能だけど、

多くの場合は、本当の理由を聞いても、どうすることが出来ない上司が多い。

たまに、こちらが無理だと思っていることでも、機転を利かすなどして、それらしい解決を提示できる上司もいるが
そういう人は、こんなことで悩んだりしないんですな。

プロマネは、予算管理が一番大事

本文に書いてるけど、もちろんお金も大事だよ!
プロジェクトマネジメントでやるべきことはたくさんあるよ!
でもこの3つにくらべたら大したことないさ!
ご指摘ありがとう! 本文に書いてるけど、もちろんお金も大事だよ! プロ..

たぶん、金だと思う。

炎上したプロジェクトで、鎮火させるのが難しいのは、
どの程度、赤字を抱え込むべきか?とか、どの程度、鎮火する予算を使うべきか?というところで、

スケベ根性かケチなのかは不明だけど、
なかなか大胆に出来ないために、どんどん無駄金が使われて、赤字が膨らむのに、炎上が拡大していくというのがありがちなのをみても、金かなと思う。

権限がないプロマネだったら仕方がないかなとは思う。
で、本部長とか権限を持った人がプロマネに抜擢されると、お金の制約が少し外れるので、鎮火しやすいという傾向はあったとは思う。

まあ、赤字を抱え込んだと現場には思わせておいて、
その費用を、お客さんにしれっと請求しているケースも多々あるけど・・・。
もちろん、できないところ(企業)もあるけどね。

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